💡 就労選択支援とは何ですか?
就労選択支援は2024年10月に開始された新しい障害福祉サービスです。障害者本人が自分に合った就労先を選択できるよう、就労アセスメント・情報提供・マッチング支援を行います。就労継続支援A型・B型・就労移行支援とは別のサービスです。
この記事でわかること:
- 就労選択支援の概要と2024年10月開始
- 就労アセスメントの内容と流れ
- 他の就労系サービス(A型・B型・就労移行)との違い
- 指定申請の要件と手続き
📅 公開日:20260608T1
就労選択支援とは?制度の概要
就労選択支援は、2024年10月1日に新設された障害福祉サービスです。障害者総合支援法の改正(2022年成立・2024年施行)により創設されました。
このサービスは、障害のある方が就労に向けた選択を「自分自身で」行えるよう支援することを目的としています。具体的には、就労アセスメント(能力・適性の評価)を行い、本人が希望する働き方や就労系障害福祉サービスの利用について一緒に考えるプロセスを提供します。
創設の背景
これまで、就労移行支援や就労継続支援A型・B型を利用する障害者は、相談支援専門員が作成するサービス等利用計画をもとにサービスが決定されていました。しかし、本人の就労能力・意向が十分にアセスメントされないまま、サービス選択が行われるケースが課題とされていました。
就労選択支援は、この課題を解決するための「就労系サービスの入口」として機能します。就労アセスメントの結果を活用することで、本人に合ったサービスへの移行を支援します。
対象者とサービス内容
対象者
就労選択支援の対象者は、就労を希望する障害のある方です。以下のいずれかに該当する場合に利用できます。
- 就労移行支援・就労継続支援(A型・B型)・就労定着支援を新たに利用しようとする方
- すでに就労系障害福祉サービスを利用中だが、他のサービスへの移行を検討している方
- 一般就労(企業等への就職)を目指したいが、どこから始めればよいかわからない方
サービス内容
就労選択支援では主に以下の支援が行われます。
- 就労アセスメント:本人の作業能力・体力・コミュニケーション力・職業適性などを多角的に評価します。
- 情報提供・相談支援:アセスメント結果をもとに、利用できるサービスや一般就労の可能性について情報提供・助言を行います。
- 就労選択支援計画の作成:本人の意向・アセスメント結果をふまえた支援計画を作成します。
- 関係機関との連携:相談支援専門員・ハローワーク・就労移行支援事業所などと連携し、スムーズなサービス移行を支援します。
他の就労系サービスとの違い
| サービス名 | 目的 | 主な対象 | 利用期間 |
|---|---|---|---|
| 就労選択支援 | 就労に向けたアセスメント・サービス選択支援 | 就労を希望するすべての障害者 | 標準2〜3ヶ月 |
| 就労移行支援 | 一般就労に向けた訓練・求職活動支援 | 一般就労を希望する65歳未満 | 原則2年以内 |
| 就労継続支援A型 | 雇用契約を結んだ就労機会の提供 | 一般就労が困難な障害者 | 制限なし |
| 就労継続支援B型 | 雇用契約なしの就労機会・生産活動の提供 | 就労継続支援A型が困難な障害者 | 制限なし |
| 就労定着支援 | 就職後の職場定着支援 | 一般就労後6ヶ月以上経過した者 | 最大3年 |
就労選択支援は「どのサービスを使うか選ぶ前の入口」と理解するとわかりやすいでしょう。なお、2025年10月以降は、就労移行支援等の新規利用時に就労選択支援の利用が原則必須となる予定です(経過措置あり)。
就労選択支援事業所の開設要件
人員配置基準
| 職種 | 配置基準 | 資格要件 |
|---|---|---|
| 管理者 | 1名(常勤) | なし(常勤かつ管理業務に支障のない範囲で兼務可) |
| 就労選択支援員 | 利用者6名につき1名以上 | 職業指導員・生活支援員として3年以上の実務経験、またはナビゲーター養成研修修了 |
| サービス管理責任者 | 利用者60名以下:1名以上(うち1名は常勤) | 実務経験5年以上+サービス管理責任者研修修了 |
設備基準
- 訓練・作業室(利用者1人あたり2.47㎡以上)
- 相談室(プライバシーが確保できる個室または仕切り)
- 洗面所・トイレ(車椅子対応が望ましい)
- 事務室(スタッフが業務を行える広さ)
運営基準のポイント
- 就労選択支援計画の作成・定期的な見直しが義務
- アセスメントツールの適切な使用
- 利用者の同意に基づく支援計画の提供
- 相談支援専門員との連携・情報共有
- 関係機関(ハローワーク・障害者就業・生活支援センター等)との協働
指定申請の流れ
STEP 1:事前相談・要件確認(開設3〜6ヶ月前)
都道府県または政令指定都市の担当窓口に事前相談を行い、人員・設備・運営基準を満たしているか確認します。就労選択支援は2024年新設のサービスのため、担当窓口によって確認事項が異なる場合があります。早めの相談が重要です。
STEP 2:物件確保・スタッフ採用(開設3〜4ヶ月前)
設備基準を満たす物件を確保し、就労選択支援員・サービス管理責任者を採用・確保します。サービス管理責任者の研修修了が間に合わないケースが多いため、採用は早めに着手することが重要です。
STEP 3:申請書類の作成・提出(開設1〜2ヶ月前)
指定申請書・付表・各種添付書類(平面図・従業者名簿・運営規程など)を作成し、都道府県等の窓口に提出します。書類の不備があると受理されないため、事前の確認が大切です。
STEP 4:指定通知書の受領・開設
審査が通ると「指定通知書」が交付され、指定日から事業所を開設できます。指定日は通常毎月1日のため、提出期限に注意が必要です。
開設費用・準備期間の目安
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 物件取得費(敷金・礼金・改装費) | 100万〜300万円 |
| 設備・備品費 | 50万〜100万円 |
| 初期運転資金(人件費・家賃など3〜6ヶ月分) | 200万〜500万円 |
| 指定申請の行政書士費用 | 15万〜30万円 |
| 準備期間 | 3〜6ヶ月 |
まとめ
就労選択支援は、2024年10月に新設された就労系サービスの「入口」となる重要な支援です。2025年10月以降は就労移行支援等の新規利用時に原則必須となる見通しで、今まさに事業所開設の好機といえます。
行政書士法人乾事務所では、就労選択支援の指定申請をはじめ、障害福祉サービス事業所の新規開設から更新・変更届まで幅広く対応しております。大阪・全国対応でご支援しますので、お気軽にご相談ください。
📋 参考:官公庁の公式情報
